アンガーマネジメント

アンガーマネジメント チーム育児

おはようございます!ちーたらのパパです。

先日、所属する弁護士会のイベントで、アンガーマネジメント協会の方のお話をお聞きする機会がありました。
アンガーマネジメントに加え、キャリアコンサルティング技能士の資格もお持ちで、様々な企業で講師をされているという講師の方のお話は、弁護士とキャリアコンサルタントの二足の草鞋を履こうとしている僕にとって大きな刺激となりました。

また、講師の方自身、子どもとの関わり方に悩んでいたことがきっかけで、アンガーマネジメントを学び始めたとお話されていたように、アンガーマネジメントの考え方は、子育て中の僕にとっても、非常に興味深い内容でした。

そこで、今日は、先日受講したアンガーマネジメント研修の概要についてシェアしたいと思います!
子どもとの関わり方に悩まれている方の参考になれば嬉しいです!

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アンガーマネジメントとは

そもそも、アンガーマネジメントというのは、一般社団法人アンガーマネジメント協会によると、

1970年代にアメリカで生まれたとされている怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。

怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標としています。

一般社団法人アンガーマネジメント協会HP(https://www.angermanagement.co.jp/about)

とのことです。

アンガーマネジメントという言葉から、怒らないように自分をコントロールすることと誤解してしまいそうですが、怒る必要のあることと怒る必要のないことの間にしっかり線引きできるようになることが目標だというのが重要なポイントです。

実践したいポイント

研修を受講して、特に子どもとの関わり方に取り入れたいと感じたのは、次の3点です。

  1. まず怒りを見える化する
  2. 6秒間待つ
  3. 境界線を引く。引いたらブレない。

以下、それぞれについて、振り返ってみたいと思います。

まず怒りを見える化する―認識の修正

まず、アンガーマネジメントの第一歩として、自分が何に対して怒りを感じるのか、見える化することが、怒りの感情をコントロールする上で大事であるとお話されていました。

なぜ、「見える化」が重要か

怒りの見える化については、以前読んだ一般社団法人アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介さんの『アンガーマネジメント入門』でも詳しく説明されていますので、ここで少し紹介します。

この本では、アンガーマネジメントとして実際にやっていくことについて、「行動の修正」と「認識の修正」の大きく2つに分けて説明されています。
そして、このうちの「認識の修正」について、僕なりに要約すると、

そもそも、怒りが発生するのは、その人自身の価値基準(=コアビリーフ)に照らし合わせて、間違っていると思ったり、納得がいかない出来事が発生したと認識するから。

怒りを見える化することにより、まず自分がどのようなことに対して怒りを感じるのかを明らかにする。
さらに、その怒りの背景にあるコアビリーフを明らかにする

その結果、仮に自分が持っているコアビリーフが自分自身や周りの人にとってマイナスになる怒りを与えるものなのであれば、そのコアビリーフを修正していく

と説明されています。

以上の通り、アンガーマネジメントを実践していくための第一歩として、自分が何に対して怒りを感じるのか、その怒りの背景にはどんなコアビリーフがあるのかを明らかにしていくことが重要だということですね。

どうやって「見える化」するか

それでは、どうやって怒りを見える化していくのか。

研修では、グループワークで、受講者それぞれが最近怒りを感じたことをテーマに話すというワークを行いました。

いざ受講者の皆さんの話を聞いて見ると、受講者ごとに怒りを感じるポイント・怒りの度合いが異なることがわかり、興味深く感じました。

例えば、ある方は待たされたことに怒りを感じたとお話されていたり、別の方は忘れ物チェックをしたのに結局忘れ物をしてしまった自分に腹が立ったとお話されたりと、本当に怒りを感じるポイントは人それぞれでした。

さらに、研修では、最近怒りを感じたことに対して、1から10の間で点数を付けるというワークを行いました。

このワークでは、受講者それぞれが先ほど話した怒りを感じたことに点数を付けるのですが、僕が付けた点数に対して、他の受講者から「私だったらもっと高い点数をつけるな~」とコメントがあったりと、ここでもどんなことにどれほどの怒りを感じるのかは人それぞれだということを実感しました。

この通り、怒りを見える化するためには、怒りを感じたことを紙に書くなどして具体化するとともに、怒りの強さを自分なりに測定するという方法があります。
この点については、上述の『アンガーマネジメント入門』にも「アンガーログ」や「スケールテクニック」として詳しく紹介されていますので、ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください!

6秒間待つー衝動のコントロール

講師の方によると、怒りを感じたとき、理性が働いて落ち着きを取り戻すまでには、約6秒の時間が必要になるそうです。
そこで、怒りの感情をそのまま相手にぶつけてしまい、後で後悔することがないように(=衝動のコントロール)、この6秒間を上手くやり過ごす方法を、いくつか紹介いただきました。

この点については、上述の『アンガーマネジメント入門』にも紹介されていましたので、その内容も併せていくつか紹介しますと、

  • 数を数える
  • ストップシンキング
    :怒りの感情のもとになる出来事の意味づけや思考そのものを停止すること。
  • カウントバック
    :100から3ずつ引いていく逆算をするなど頭の中をちょっと手間のかかる計算で埋める。
  • 深呼吸する
  • コーピングマントラ
    :「大丈夫。なんとかなるさ」など、自分の中で言葉(呪文)を唱えることで、自分を落ち着かせる方法。

などの方法があります。

また、個人的に、子どもとの関係で衝動のコントロールとしてよく使っているのが、「タイムアウト」という方法です。
上述の『アンガーマネジメント入門』では、タイムアウトについて、「対処法の中で『退去戦略』として位置づけられ」、「その場所からしばらく離れて頭を冷やす」ことと説明されています。
僕自身、ちーたらとの関係で怒りやいら立ちを感じることがあったとき、その場から離れて別の家事をしたり、トイレにこもったりという方法をとることがあります。
怒りやイライラの感情のままちーたらと接していると、言動が攻撃的になってしまい、子どもの尊厳を傷つけることになってしまいかねませんが、こうした方法をとることで、自分の気持ちをリセットした上で、ちーたらと向き合うことができていると感じています(不十分ではありますが・・・)。

なお、改めて『アンガーマネジメント入門』を読み返してみると、タイムアウトのルールとして、

タイムアウトをとるときは、まず相手にタイムアウトをとることを伝えます。
そして一定の時間を置いたら戻ってくることを約束し、戻ってきた後に議論の続きをするという約束をします。

安藤俊介著『アンガーマネジメント入門』

との説明がありました。黙って出て行ってしまうのは、「自分勝手な怒りの発散でしかない」との記述もありましたので、使い方には注意が必要ですね。

境界線を引く。引いたらブレない。

最後に研修を受講していて一番ハッとさせられたのが、

  • 怒る必要のあることと怒る必要のないことの間に境界線を引くこと
  • 一度境界線を引いたらその境界線を安定化させる

というお話です。

人間誰しもその日の気分がありますので、あるときは何にも言わなかったのに、あるときには怒ったということもあると思います。
ただ、コミュニケーションの相手からすれば、日によって言うことや態度が違うというのは、ちょっと接しづらいですよね。
そういう観点で、「この境界線を安定化させる努力が重要だ」とお話されていたのが印象に残りました。

自分自身を振り返ってみても、ちーたらとの関係では、最近、食事時のマナー(食事中に立つ・遊ぶ、肘をつくなど)に関して怒ってしまうことが多いのですが、よくよく考えると、仕事で上手くいかないことがあったり、何かタスクに追われていたりするときに、怒ってしまっていることがあると気づかされました。
また、そもそも、自分が一日の中で楽しみにしている食事の時間を台無しにしてまで怒る必要のあることかと自問自答してみると、そんな怒るようなことではないのではないかとも感じました。

上述の「怒りの見える化」と同じく、自分がどのようなことに対して怒りを感じる傾向にあるのか、そして、どの程度のことであれば受け入れることができるのか、しっかり把握していきたいと思います。

まとめ

以上、先日受講したアンガーマネジメント研修について、特に僕が印象に残ったお話を中心にまとめてみました。

「アンガーマネジメント」については、上述の『アンガーマネジメント入門』を読んだことはあったのですが、やはり一度読むだけでは、なかなか身につかないものですね。
こういう研修の機会などを通じて、定期的に自分の行動を振り返るとともに、実践していくことが重要だと改めて感じました。

今回の記事が子育て中の皆さんの参考になれば嬉しいです!

今回ご紹介したアンガーマネジメントについては、是非安藤俊介さんの『アンガーマネジメント入門』もご覧ください!
著者は、日本におけるアンガーマネジメントの第一人者ですので、参考になりますよ。

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