第21回キャリアコンサルタント試験(学科+論述)を振り返る

第21回キャリアコンサルタント試験 合格体験記

こんにちは!ちーたらのパパです。

僕も、キャリコンのママの影響を受けて、今春からキャリアコンサルタント資格の取得を目指しています。

先週末、いよいよ第21回キャリアコンサルタント試験の学科試験と論述試験を受験してきました!

  • キャリアコンサルタントの取得を目指している方
  • これからキャリアコンサルタント養成講座の受講を検討している方

の参考になるように、試験の申込みから受験当日の記録をまとめておきたいと思います。皆さんの参考になれば嬉しいです!

スポンサーリンク

前回までの記事

キャリコンを目指したきっかけと養成講座を申し込むまでの経緯については、こちら。

養成講座の全体像については、こちら。

スクーリングの様子・課題の一つの添削問題については、こちら。

スクーリング前半戦の振り返りについては、こちら。

スクーリング後半戦の振り返りについては、こちら。

スクーリング全体の振り返りと試験対策のまとめについては、こちら。

試験の申込み

キャリアコンサルタント協議会かキャリア開発協会か

キャリアコンサルタント取得のための試験は、試験実施団体がキャリアコンサルティング協議会日本キャリア開発協会の2つに分かれています。

国家資格なのに、試験実施団体が2つに分かれているというのは、不思議な感じですよね。
この辺りは、おそらくキャリアコンサルタント資格が国家資格に移行したときにいろいろあったんだろうなと想像してしまいますが(笑)、受験者の僕たちにとってはあまり関係のない話ではあります。

いずれにせよ、僕がキャリアコンサルタント養成講座を受講した日本マンパワーは、キャリアコンサルタントが国家資格になる前の「標準レベルキャリア・コンサルタント」という制度だった時代から、日本キャリア開発協会が認定していたCDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)という資格の養成講座を提供しており、キャリア開発協会の考え方に沿った講座を提供しているようです(公式HP参照)。
そのため、僕を始め、日本マンパワーの養成講座を受講していた同じクラスの方々は、皆さん、キャリア開発協会の試験を選択していました

もっとも、日本マンパワーの養成講座を修了した場合でも、キャリアコンサルタント協議会に申し込みをすることも可能です。実際、養成講座の中でも、キャリアコンサルティング協議会の試験要綱についての説明もあり、どちらで受験してもよいとの説明がありました。

いずれの試験であっても、学科試験は共通ですが、実技試験は、論述試験の問題も違いますし、面談試験の評価ポイントも違うという噂なので、ご自身が受講した養成講座に併せて申し込みをすることになるのがベストだと思います

受験申込み

国家資格キャリアコンサルタント試験は、養成講座を修了したことが受験資格となっています。
そのため、受験申込みをすることができるのも、養成講座を修了し、修了証明書を発行してもらってから。
僕が受験した第21回キャリアコンサルタント試験では、8月16日~9月1日が受験申請受付期間となっていました。
講座修了日が7月30日で、その後少し時間が空いて修了書等が郵送されてくるので、意外と時間がないなという印象です。
とはいえ、webのみで受験申請を完結させることができますので、仕事終わりなど夜中でも十分申込できます。
修了証明書を受け取ったら忘れないうちに申込みを済ませてしまいましょう

ちなみに、受験申請に当たり、必要書類として、養成講座の修了証明書を提出する必要があるのですが、僕は、最初、間違って専門実践教育訓練給付金申請のための修了証明書を提出してしまっていました。
webでの申請後、事務局からメールで提出書類が間違っている旨の連絡をいただき、書類を追完することができたので、問題なかったのですが、連絡を受けたときは焦りました。
専門実践教育訓練給付金を申請している場合、同時に書類が届くため、ちょっと分かりにくいので、注意してください。

試験当日の流れ

試験会場へのアクセス

キャリアコンサルタント試験の学科試験+論述試験の試験会場は、東京・大阪・名古屋などの大都市圏に限られています(詳細は、公式HPをご覧ください)。
静岡県在住の僕は、一番近い名古屋で受験しました。

第21回キャリアコンサルタント試験の名古屋の試験会場は、imy会議室というビル。
JR千種駅から徒歩5分ほどのところにありますので、僕のように静岡県在住の方は新幹線で名古屋まで乗車した後、そのままJRで最寄り駅まで行くことができます。名古屋駅からの所要時間は、15分程度です。

試験までの過ごし方

試験当日のスケジュールは、次の通り。

  • 学科試験
    9時55分開場、10時10分までに集合、10時30分試験開始
  • 論述試験
    13時55分開場、14時10分までに集合、14時30分試験開始

試験当日は、遠方からの受験ということもあり、万一のトラブルに備えて早めに会場付近に到着するように出発。

会場付近に到着してからは最寄りのJR千種駅前にコメダ珈琲があったので、そこで最終チェックをしながら過ごしました。
なお、こちらのコメダ珈琲、試験会場から近いこともあって、特に学科試験と論述試験の間の時間は、キャリアコンサルタント試験受験者と思しき方がたくさんいたので、同じ受験者としては、やや居心地が悪いかもしれません。
とはいえ、試験会場からのアクセスが良いですし、お店自体はゆったり利用できるので、是非ご活用ください。

試験会場に関するもろもろ

以上のほか、今回の名古屋の試験会場imy会議室に関する情報をまとめておきます。
もし次回以降の試験で同じ会場が試験会場となった場合、参考にしていただければと思います!

エレベーターが2台しかないため混雑する

今回の会場のimy会議室は、貸会議室の入ったビルでしたが、エレベーターが2台しかなく、しかも、いずれも6人程度が限界の大きさだったため、集合時間近くになると、エレベーター付近が混雑していました

集合時間にギリギリになってしまうと気持ちが焦ってしまいますので、時間に余裕を持って行動するようにしましょう。

会場には時計はない

僕が受験した会場は、広い会議室でしたが、壁掛け時計は(少なくとも見える範囲には)設置されていませんでした

学科試験は、たとえ時計がなかったとしても何とか乗り切ることができると思いますが、論述試験は、時間との勝負という面もあるので、時計は必須です。

今回の会場のように、会場に時計がなくて時間がわからないという事態を避けるべく、試験当日は、必ず時計を持参しましょう。

論述試験までの間、試験会場は開放されている

今回の試験会場のimy会議室では、学科試験終了後実技試験の準備が始まるまでの時間は、昼食を取る場所として使用してよいとのことでした。

周辺にも飲食店などはありましたが、ちょうどお昼時のため混雑する可能性もありますし、会場で昼食を取ることができるのはありがたいですね。

学科試験を振り返る

ここからは、試験の内容について、振り返ってみたいと思います。まずは、学科試験から。

なお、学科試験の問題は、各試験実施団体のホームページで公開されていますので、問題の詳細はこちらをご覧ください。

受験直後の感想

試験の内容について

先にキャリアコンサルタント資格を取得したママからは、「統計に関する出題が多いから、労働白書、労働経済の分析などの資料は見ておいた方がいいよ」とアドバイスをしてもらっていました
アドバイスを聞き流していたわけではないのですが、結局時間が取れず、試験直前にパラパラと目を通すだけで、統計資料そのものには目を通すことなく本番に臨むことに。
すると、なんと第1問から、労働経済の分析からの出題があり、かなり焦りました…(笑)

統計以外にも、例年通り、理論に関する問題も出題されましたが、いまいち確信の持てない選択肢が続き、苦戦しました。

そのため、試験終了直後の手応えとしては、「ひょっとすると落ちてしまうかも…」という感想でした。

時間配分について

学科試験については、対策として、ホームページ上で公開されている過去3回分の過去問を解いていました。そのときは、かなり時間に余裕があったので、当日も大丈夫だろうと考えていました。

ところが、本番になると、やはり落ちるわけにはいかないという気持ちが働き、1つ1つの選択肢を丁寧に吟味することになります。
統計に関する問題などは、知ってるか知らないかに尽きるので、考えても仕方ないと言ってしまえばその通りなのですが、自分の知識をフル動員して何とか正解に辿り着こうとすると、どうしても時間が掛かってしまいました。
結果、全部の回答を埋め、マークミスがないかの確認を終えることができたのは、試験終了の約20分前。学科試験は時間が余るだろうなと思っていたので、予想外でした。

これから学科試験を受験される方は、過去問を実際に解いてみて、もし時間に余裕がなかったり時間が足りないということであれば、試験当日は、時間配分にも注意が必要だと思います。

自己採点の結果

学科試験の解答は、試験翌日の午前10時に各試験実施団体のホームページで公開されます

早速、自己採点をした結果、43問/50問で合格点をクリアしていました!
手応えとしては、やや自信がなかったのですが、一安心です。あとはマークミスがないことを祈るばかりです。

ちなみに、試験翌日まで公式の解答を待てないという方もいると思います。僕もそうでした。
そういう方のために、前回の記事でも紹介したみんなで合格☆キャリアコンサルタント試験」のサイトが解答速報を公開してくれていますので、少しでも早く自己採点をしたいという方は、こちらのサイトを参考にしてみてください

論述試験までの時間に自己採点するか否か

ちなみに、学科試験と論述試験のダブル受験の方は、学科試験が終わった後、自己採点をするか否か悩まれる方もいると思います。

僕自身は、合ってたか間違ってたかをすぐ知りたい性格だということと、試験当日にできる論述試験対策は限られていると考えていたので、すこーしだけ答え合わせをしました。

ただ、結論としては、答え合わせをしても無意味だったなと感じました
というのも、当日試験で出題された問題や選択肢が正しいか否かを調べるのは難しいからです。
統計や法律に関する設問については、インターネットで検索すれば、該当する資料や法律そのものは出てくるでしょうが、その中身を確認するのはかなり骨が折れる作業です。
理論に関する設問についても、養成講座のテキストや試験対策のテキストではなく、参考文献として引用されることの多い専門的な書籍(木村周先生の『キャリアコンサルティングの理論と実際』など)を持っていれば、調べることもできるでしょうが、そうでない場合、該当する部分を調べるのは難しいです。
僕もちょっと調べてみたのですが、結局該当する情報を見つけることができず、モヤモヤした気持ちで終わってしまいました(笑)

公式の解答が出る前に自己採点をしたいという方も、試験当日の夜には解答速報が出ると割り切って、論述試験までの間は、論述試験対策に充てるか、あるいは、疲れた身体と頭を癒すのに使う方が有益だなと思います。

また、同じ理由から、試験当日は、他の受験者と交流するのは避けた方が無難だと思いました。
特に試験会場のある都市で養成講座を受けた方であれば、試験会場にも顔なじみの方がいることも多いので、自然と一緒にお昼ご飯に行く流れになる可能性もあります(実際、ママが受験したときも、同じ養成講座の他の受験者の方は、(混雑を避けるためという理由でしたが)一緒にお昼ご飯に行かれたそうです)。
でも、同じ試験を受けた人が集まると、どうしてもその日の試験のことに話題が及んでしまいますよね。
そうすると、学科試験のことが気になって論述試験対策に支障を来すことにもなりかねませんので、避けた方が良いと思います。

実技試験(論述試験)を振り返る

次は論述試験です。

受験の感想

論述試験の感想としては、やはり時間がないの一言に尽きます。

僕自身は、論述試験については、養成講座を通じて知り合ったキャリアコンサルタントの方に論述試験のコツを教えていただいた後、過去問を解くという対策をしていましたが、結局あまり時間が取れず、2回分しか練習をすることができませんでした。

そのため、試験時間内に答案を書ききることができるか不安が残ったまま試験に臨みましたが、試験当日は、やっぱり焦りも手伝って時間が足りませんでした
試験監督の方が30分経過後にアナウンスをしてくれるのですが、この時点でまだ全体の答案構成+問2の解答しか完成していなかったので、かなり焦りました。
そこから急いで解答を書き、何とか最後まで書ききることができましたが、「このままでは途中答案になってしまう…」と非常に焦りました。現に隣の席の受験者は、途中答案になってしまった様子でしたので、本当に時間配分には気を付けないといけないと思います。

これから受験される方は、やはり過去問を解いてみて、答案構成や実際に答案を書く作業にどれくらい時間が掛かるのか、練習を重ねるのがベストだと思います。

答案を再現してみる

論述試験について受験生を悩ませるのは、解答例がないということだと思います。僕自身、何を頼りに対策をしていいのかわからず、とても困りました。

そこで、これからキャリアコンサルタント試験を受験される皆さんの参考になればと思い、恥ずかしながら、僕が第21回キャリアコンサルタント試験で実際に書いた答案とそれに対する評価を公開したいと思います!

実際の試験問題

論述試験の問題も、キャリア開発協会のホームページで公開されていますので、問題の詳細はこちらをご覧ください。

当日の解答はこちら

試験から3日しか経っていませんが、いざ再現しようとすると、何を書いたか覚えていないものですね…。
下記の答案も、実際に書いた答案よりも美化されている可能性が高いので、そういうものと思って見てもらえればと思います。

【第1問】
事例Ⅰでは、課長から注意されたという経験を無視し、転職を検討すべきと説得したり、プライドを捨てることができれば慣れていくなどというCCt目線での一般的なアドバイス(CCt9・10)を繰り返しており、事柄に焦点を当てた関わりとなっているため、CLの自問自答が深まっていない。他方、事例Ⅱでは、CLの語った経験の再現を促すとともに、それに対するCLの感情を受容した上で、なぜ大人しくしておくべきと考えるのかとCL自身に焦点を当てた問いかけをすることにより(CCt8・9)、自問自答を促すことができており、結果、「自分を抑えるべきだ」という自己概念に気付き始めている。

【第2問】
CCt8 相応しくない
現在の職場を今までの経験を活かせる職場と前向きに捉えようとしているCLに対し、CCt目線での一般的なアドバイスとなっており、内省が深まらず、結果表面的なやり取りに終始している。

CCt9 相応しい
役職定年になった先輩を見ていたという経験とそれに対するCLの感情を受容した上で、CLが大人しくしている理由を問いかけることで、自身に矢印を向けさせ内省を促すことができている。

【第3問】
①自由なコミュニケーションを心掛けてきたと話す一方で(CL5)、現在の職場では周りから聞いてもらえれば伝える(CL8)という消極的な態度を取っており、言行が一致しておらず自己理解が不足していると思われる点。②聞いてもらえば伝えると考えていることを周囲に伝えることができておらず、周囲とのコミュニケーションが不足していると思われる点。③役職定年になったことや対策会議に呼ばれなかったこと(CL4)などから、自己効力感が低下していると思われる点。

【第4問】
①CLは役職定年になってからまだ間もないことと対策会議に呼ばれなかったことなどから自己効力感が低下していると思われるため、まずは今までの仕事についての経験の再現を促すことで、自己効力感を取り戻してもらうとともに、今の職場でその経験をどのように活かすことができるか内省を深めてもらう。②自分を抑えるべきと考えている原因について、経験の再現を促すことで自己理解を深めてもらう。③②の原因が明らかになった後、周囲とコミュニケーションを取るためにどのような方策が取れるか考えてもらうとともに、その方策の実行を支援する。

採点結果

後日、試験結果のハガキを受領しました。
早速開封してみると、論述試験の点数は、32点でした!
正直に言うと、個人的にはもう少し良い点数が付くかなと思っていたので、ちょっぴり残念でした…受験生としては、どういった点が評価されているのか、気になるところですね。

いずれにせよ、別の記事で紹介した通り、無事一発合格することができ、一安心です。
上記の論述試験の再現答案とそれに対する採点結果が、これからキャリアコンサルタント試験を受験される方の参考になれば嬉しいです!

まとめ

以上、第21回キャリアコンサルタント試験(学科+論述)の受験記録についてまとめてみました。

学科試験と論述試験を終えた感想としては、やはり試験対策は過去問に尽きると感じています。
学科試験については、問題そのものを見るとかなり難易度が高いと思うのですが、過去問で何度も出題されている統計資料(「労働経済の分析」(厚生労働省HP)や「能力開発基本調査」(厚生労働省HP)など)だったり、頻出の理論家(スーパーやサビカスなど)を押さえておけば、消去法で正解に辿り着ける設問が多いと思います。
また、実技試験については、繰り返しになりますが、過去問を何度も解くことで、解答のポイントと時間配分を掴むことが何より重要だと感じました。

単なる一人の受験生の感想に過ぎませんが、これからキャリアコンサルタントの取得を目指されている方の参考になれば嬉しいです!

コメント