『育児は仕事の役に立つ 「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ』

育児は仕事の役に立つ チーム育児 読書

こんにちは!ちーたらのパパです。

メーカーで働くようになってから、お昼休みやスキマ時間に読書をするようになりました。
このブログでも、僕が読んだ本の紹介とそこから得られた気づきなどお話したいと思います!

今回紹介する本はこちら!

残業大国ニッポンの働き方は、「共働き世帯」が変えていく。
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あらすじ

本書は、人材開発の分野で著名な立教大学の中原淳教授と、同研究室出身の浜屋祐子さんの対談形式により、共働き家庭をメインターゲットとして、「育児経験は仕事の役に立つ」というテーマの下、育児のやり方や子育て世代の働き方について語られています

本書の主張は、「『育児をする経験』を通して、ビジネスパーソンは、仕事の世界で必要になる業務能力を高めることができる」というものです。
この点を裏付けるために、浜屋祐子さんの「育児は仕事の役に立つのか」という研究テーマについて、複数のデータに基づいた理論的な解説がなされています。

それだけでなく、「子育て世代にエールを送りたい」という思いを基に、著者の二人の育児の実体験や、育児に関する様々な視点・取り組みが随所で語られています。

共感ポイント

育児は夫婦を中心とするチームのプロジェクトだ

別の記事でも少し紹介しましたが、本書では、「チーム育児」の定義について、

お世話をする「育児の実行」のほかに、「協働の計画と実践」「育児情報の共有」「家庭外との連携」といった内容を包括した「育児の体制づくり」を行うことを、夫婦を中心とするチームで家庭外とも連携して行う育児

と定義されています。

僕は、「夫婦同士がコミュニケーションを取り、育児というプロジェクトをこなしていく」というこの考え方は、子育て家庭、特に共働き家庭をうまく切り盛りする上でとても重要だと思っています。

夫婦とはいえ、元々は他人なのですから、そう割り切った上で、夫婦間で密なコミュニケーションを取って、家庭や子どもに関する必要な情報を共有したり、育児についての目標や価値観のすり合わせをする。

このように、夫婦が中心となって、ちょうど仕事のプロジェクトと同じように育児を進めていくことは、子育てに取り組む上でとても有効だと思うのです。

「夫婦なのに他人なんて…」と、ちょっとドライに聞こえるかもしれません。

でも、自分自身のことを振り返ってみても、

パパ
パパ

「夫婦なんだから言わなくてもわかってくれているはず」

そんな甘えがコミュニケーション不足の原因になってしまっていることも多いと感じています。
特に僕の場合、ちょっと思い通りに進まないことがあると、勝手に不機嫌になり、黙りこくってしまうことがよくあり、いつも反省しています…。

そして、本書では、育児というプロジェクトを進めるための具体的な方法として、いくつかの方法や視点が紹介されています。

例えば、

  • 家事の総量の見える化
    父親が家事・育児にあまり参加していない場合、そもそも、家事や育児の総量がどれくらいあるかをわかっていないのかもしれない。
    まずは、「家事・育児の総量は100あって、パパがやっている割合は○○%くらいかな」と論理的に説明し現状を共有することが、チーム育児の第一歩になる
  • ヘルプシーキング志向
    父親が育児に参加しない原因の一つには、母親が、家庭責任意識の強さから、家事育児をシェアすることをためらう姿勢(=マターなる・ゲートキーピング)があるとの研究結果がある。
    母親がヘルプシーキング志向、つまり、もっと家事や育児について、父親はもちろん家庭外の第三者に「助けを求めていいんだ」と思えることがチーム育児を促す

というような考え方が紹介されていて、「ぜひ我が家でも取り入れたい!」と感じました。

子育ては仕事の役に立つ

本書では、タイトルの通り、育児がリーダーシップや業務能力そのものの向上にプラスの影響を与えることが紹介されています。

本書のメインテーマでもありますので、詳細は本書をご覧いただきたいと思いますが、「育児が業務能力そのものの向上にプラスの影響を与える」という点については、実感として合ってると感じる方も多いのではないでしょうか。

僕も含めですが、子育て中の方は、保育園のお迎えなどで早く帰宅しなければならなかったり、時短勤務をせざるを得ないという方が多いと思います。そうした状況の中でより良い成果を出すために、多かれ少なかれ様々な工夫をされているはずです。
そんな工夫が、皆さんの業務能力の向上に結実しているのではないかなと感じました。

他方で、定時で帰ることや時短勤務をしていることに対して、上司や同僚に後ろめたい気持ちを抱えながら仕事をしている方も多いと思います。

そんな方々にとって、本書の研究結果が、「子育てをすることは、仕事の面でもポジティブな影響があるんだ!」と大きな励みになり、もっと前向きに子育てや仕事に取り組むことに繋がればと願っています。

そして、願わくば、子育て中ではない人や企業の人事担当者など子育て家庭の周りにいる方々も、本書の研究結果を受けて、子育て中の人に寛容になれる、そんな社会になってくれればと思いました。
もちろん、子育て中の人を特別扱いしてほしいなどということは一切思っていないのですが、子育てに限らず、親の介護や病気の治療など様々な事情を抱える人は世の中にたくさんいると思うのです。そうした人を含め、みんなが他人に対して寛容になれる、そんな社会になればと願っています。

子育て中の人の心に響くメッセージ

また、本書では、個人的に共感できるやり取りがいくつもありました。

例えば、夫婦間のコミュニケーションに関するこんなやり取り。

浜屋 共働きの場合、夫婦ですら短時間しか会えない。お互い忙しいから接触時間が極端に少ない!そうなると、「以心伝心」とか「なんとなく伝わる」ことはないということですね。

中原 ないでしょ。言わなきゃ伝わらない。夫婦間だからと言って、「阿吽の呼吸」は有り得ないんだと思いますよ。所詮、最初は「他人」なのですから。
 困るのは、夫婦の会話が「情報共有」「連絡事項の共有」だらけになてしまうことですけれどもね。

浜屋 業務連絡みたいな会話が増えてしまいます(笑)。「気持ちの共有」とか、他愛もない会話も大事にしないと…。

この部分を読んだとき、「うちと同じだ!」と深く頷いてしまいました。(笑)

僕の場合は、特に平日は、仕事で疲れているせいもあり、事務的な連絡だけになったり、時にはぶっきらぼうに接してしまったり…と後から反省することが何度もあります。
気持ちの共有」大事にしたいですね。我が家も、夫婦2人の時間を持つように普段から心掛けています。

これからのアクション

 私たちは、「チーム育児実践記」と銘打って、ブログまで始めました。

でも、本書で語られているような「協働」や「家庭外との連携」ができているかというと、まだまだ手探りというのが正直なところです。

まずは、チーム育児の第一歩として、改めて「家事の総量の見える化」を実践したいと思います!
2人で協議した結果については、こちらの記事で紹介していますので、よろしければご覧ください!

 

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