『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』

ジェームズ・クリアー 複利で伸びる1つの習慣 習慣 読書

こんにちは!ちーたらのパパです。

メーカーで働くようになってから、お昼休みやスキマ時間に読書をするようになりました。
このブログでも、僕が読んだ本の紹介とそこから得られた気づきなどを紹介していきます!

今回は、Audibleで聴いたこちらの本を紹介します!

スポンサーリンク

あらすじ

本書は、「習慣」「意思決定」「継続的改善」を専門に書籍の執筆や講演を多数行っているジェームズ・クリアー氏の著書です。
著者は、研究者というわけではありませんが、著者が実際に実践してきた”習慣”の力について、生物学、神経科学、哲学、心理学などの分野の科学的な根拠・理論とともに、紹介されています。

そして、本書のポイントは、次の2点です。

  • ”習慣は自己改善を複利で積み上げたものである。毎日1パーセントの改善が長期的には大きな改善になる。”
    ⇒だから、仕事で成功したい、貯金をしたい、ダイエットしたいという目標を達成するためには、良い習慣を身に付ける必要がある。
  • そのために、”習慣の4つのステップ――きっかけ、欲求、反応、報酬――と、このステップから生まれる4つの行動変化の法則”を理解し、習得する必要がある。

本書では、これらの良い習慣を身に付けることのメリットや、習慣を身に付けるための行動変化の法則について、理論や実践例とともに紹介されています。
Audibleだと再生時間9時間18分、本のページ数も328頁とかなりの分量がありますが、具体的な事例が多数紹介されているので、意外とスムーズに聴き進めることができました。

また、個人的には、”良い習慣は時間を味方にする。悪い習慣は時間を敵にする。”というような印象的な表現だったり、ゴルディロックスの原理といった理論が随所に散りばめられていて、最初から最後まで興味深く聴くことができました。

本書から得られた気づき

本書を読んで特に印象に残ったポイントを3つご紹介します。

①習慣はアイデンティティを体現するもの

上述の通り、本書では、良い習慣を身に付けることのメリットについて、”習慣は自己改善を複利で積み上げたものである。毎日1パーセントの改善が長期的には大きな改善になる。”と述べられています。
良い行動を繰り返すことが、良い結果をもたらすことは、感覚的にも理解しやすいですよね。

でも、例えば、毎日30分運動するという習慣が健康に良いことはわかっているけれど、なかなか長続きしないというような経験をしたことのある方は多いのではないでしょうか。僕自身、年末年始などに毎日運動するという目標を掲げては挫折するということを繰り返しています(笑)

この点について、著者は、”結果は習慣の遅行指数である”と解説されており、とても納得できました。
要は、大きな成果は、行動を継続した結果、ある時点を超えたときに初めて現れてくるものであり、その時点までは変化がないように見える、だから、行動を継続することは難しいということです。
先ほどの例で言えば、毎日運動してもすぐには効果が見えないですよね。そのせいで目標を達成する前に運動を止めてしまうということもよくあることではないかと思います。

そして、こうした人間の習性を踏まえ、良い習慣を身に付けるために、まず、アイデンティティを変える必要があると述べられています。
習慣とアイデンティティというのは、一見するとあまり関係がないように思えますが、著者は、”習慣はアイデンティティを体現するもの”であると述べます。
僕の理解したところでは、

  • ある行動の背景にはあなた自身のアイデンティティがある
    ⇒あなたのアイデンティティと矛盾する行動は長続きしない
    ⇒良い習慣を身に付けるためには、まず、あなたのアイデンティティを変える必要がある

ということです。
この部分を聴いて、キャリアコンサルタント養成講座(詳細はこちら)を通じて「自分とは何か」を見失いつつある僕は、「ここでもアイデンティティか…」と少しげんなりながらも(笑)、非常に納得がいきました。
例えば、ダイエットをしたいと決意したとしても、本音のところでは、自分が痩せたいからではなく、他人に良く思われたいからと考えているだけだったとすれば、モチベーションが続かないのは当然ですよね。
良い習慣を身に付けるためには、まず自分がどのような人になりたいか考えなければならないという著者の指摘はもっともだなと思いました。

②きっかけ→欲求→反応→報酬の習慣ループ

本書では、習慣の4つのステップとして、

きっかけ→欲求→反応→報酬

習慣ループという考え方が紹介されています。
例えば、僕の場合、スマホを見るとついSNSをチェックしてしまうのですが(良くない習慣ですね)、この例でいうと、

きっかけ:スマホが目に入る

欲求:SNSをチェックしたい

反応:スマホのロックを解除し、SNSのアプリを開く

報酬:自分の投稿に「いいね」がついている(=承認欲求が充たされる)

といった感じでしょうか。

そして、本書では、人間がこの習慣ループに基づいてある習慣を行っていることを前提に、良い習慣を身に付けるための法則として、以下の行動変化の法則が提唱されています。

  • 第1の法則:きっかけをはっきりさせる
  • 第2の法則:欲求を魅力的にする
  • 第3の法則:反応を易しくする
  • 第4の法則:報酬を満足できるものにする

個人的には、著者自身、この4つの法則を「認知科学と行動科学の統合モデル」と表現しているように、どの法則についても科学的な根拠や原理に基づいた説明がなされているため、非常に納得できる内容でした。

そこで、さっそくこの行動変化の法則を普段の生活に取り入れています。
例えば、先ほど例に挙げたスマホ。
今まではリビングの目に見えるところに置いていたので、ちょっと手が空いたときなど、ついついスマホに手が伸び、SNSをチェックしたり、ニュースアプリを見てしまったりということがよくありました。
この悪しき習慣を止めるために、上記の【第1の法則:きっかけをはっきりさせる】を活用して、「スマホを玄関に置く」ことにしてみました(本書でも、悪い習慣を断ち切る方法として、きっかけを取り除くという方法が紹介されています)。
そうすると、ちょっとスキマ時間ができたときでも、今まで何気なく触っていたスマホのことが気にならなくなり、ちーたらと遊んだり、軽めの本をパラパラ読んだりと、有益な活動に時間を割くことができるようになりつつあります!
本書でも述べられている通り、きっかけが目に見えるかどうかというのはとても重要なんだなと感じました。

ここで少し紹介した第1の法則のほか、本書では、上記の4つの行動変化の法則のそれぞれについて詳しく解説されています。興味を持たれた方は、是非本書を手に取ってみてください!

③すぐ報われる行動は繰り返される

また、本書を読んだことをきっかけに、僕は、「早起きして、毎朝、運動とブログや勉強の時間を作る」ということを今年の目標に掲げました。
今のところ、仕事が始まった先週から、順調にこの習慣を続けることができていますが、習慣を続けるにあたり、本書の中にとても役に立っている記述があります。
それが、上記の【第4の法則:報酬を満足できるものにする】に関して述べられている

すぐ報われる行動は繰り返される。

すぐ罰せられる行動は避けられる。

という言葉です。
これについては、先ほどのダイエットの例で言えば、僕自身、ダイエットを決意して運動を始めたけれど、なかなか成果が見えずに止めてしまったという経験を何度もしてきました。
先ほど引用した原理を前提にすれば、ダイエットが長続きしない原因の一つは、なかなか成果が見えないことだということができそうです。

そこで、僕が「早起きして、毎朝、運動とブログや勉強の時間を作る」という習慣を続けるにあたり、この第4の法則を活用しています。
具体的には、

  • 朝6時に起きて筋トレをする⇒完了後、美味しいコーヒー(今はホットココア)を飲む
  • 朝、ブログの記事の投稿や勉強をする⇒完了後、手帳にかわいいスタンプを押して記録する

という報酬を設定することで、完璧ではないながらも習慣を続けることができています。

この報酬のうち、2つ目の「スタンプを押す」という点については、何が報酬になるのと疑問に思われた方もいるかもしれません。
これは、僕にとっては、かわいい文房具やオシャレな文房具が好きなので、スタンプを押すことでテンションが上がるという意味で報酬になっている面もあるのですが、本書で述べられている通り、習慣の記録を付けることそれ自体が報酬になる側面もあると感じています。
子どもの頃、早朝のラジオ体操に行ってスタンプを押してもらうことで達成感を感じたという経験のある方もいると思いますが、あれと同じ感覚ですね。
実際、手帳を開いてスタンプが並んでいるのを見ると、「早起きして、毎朝、運動とブログや勉強の時間を作る」という習慣が継続していることを実感できて、達成感を感じられます。
習慣を続けるだけで大変なのに、記録をするなんて…という方もいるかもしれませんが、成果を視覚化することで達成感を感じられますので、一度、試してみてはいかがでしょうか。

報酬というと、美味しいものを食べたり、欲しかったものを買うというのがわかりやすいですよね。
こういう報酬を設定することも良いですが、自分自身がなりたい姿(アイデンティティ)と反する報酬を与えることにならないよう注意が必要です
例えば、ダイエットしたいという目標を設定しているのに、報酬として運動後にチョコレートを食べることを設定していると、結局、痩せている自分というアイデンティティを実現することには繋がりません。

まとめ 

以上、『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』について紹介しました。

本書は、Amazonの紹介文に「学術研究論文ではなく、実践マニュアルである」と記載されているように、良い習慣を身に付けるために、具体的にどうすればいいかがはっきりと述べられており、とても実践的な本になっています
また、Audibleで再生時間9時間18分、本のページ数で328頁と大部にはなっていますが、各章ごとにまとめが記載されていたり、具体的な事例が紹介されているので、すらすらと読み進めることができると思います。

以上、簡単に本書の内容を紹介してきましたが、本書は、「今の自分を変えたい!」と悩んでおられる方にオススメです!僕自身、Audibleで聴くだけでなく実際手元に置いておきたいと感じています。
今回の記事が皆さんの参考になれば嬉しいです!

コメント